黒の棘

胸を掻き毟ると指が真っ黒に染まったような気がした
　
笑顔で「あんな人シンジャエバイイノニね？」

　
　
・・・いつからこうなった？？
いつから俺に頼らずそんな言葉を吐けるようになった？？
　
　
　
「あいつら蟲ミタイ　あはははは」
　
　
　
何故だ


何故だ


　
　
あいつが好きな『奴』はいつのまにか少ししか姿を見せなくなってしまった

藁にもすがる思いで　彼に連絡をした。だが・・


　
　
「ねぇ、一緒に逝こう？」


誰だ
　
　
　
「タバコを飲み込めば逝けるよ」
　
　
誰・・


　
　
そのとき一瞬だけ奴が戻ってきた
「一緒に病院に行こう・・・」

彼の返事を聞く前に何故か電話が切れた

笑い声がいつまでも響いていた。
「あなた最近かわったよね」と学校の人に言われた。


バランスが崩れてきた。

なんとか、ここだけでも、あいつに壊されないようにしないと。